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中国における大気汚染に関する注意喚起

 

2017年10月
在中国日本国大使館

PDF版

 

 

【ポイント】
中国では毎年秋~冬期にかけ、深刻な大気汚染が発生します。地方によっても状況が異なりますので、渡航・滞在先の汚染状況を確認し、予防を含む必要な健康上の対策をとるよう心がけるほか、公共交通機関等への影響に留意してください。

 

1 大気汚染の発生状況
(1)中国では「粒子状物質(PM10、PM2.5)」を主な原因とする深刻な大気汚染が発生することがあります。地方によって大気汚染の原因や発生条件は異なりますが、一般的には工業生産過程や屋内暖房等における石炭等の燃焼、工事現場からの煤塵、自動車からの排気ガス、農地における稲藁の野焼き等が主な原因とされ、無風状態、拡散しにくい大気状況(大気逆転層)などの大気汚染の発生しやすい地理的,気象的条件が重なると大気汚染が深刻化する傾向にあります。そのため,大気汚染は一年を通じて発生する可能性がありますが、屋内暖房が使用され,気象条件も悪化しやすい秋~冬期は特に深刻な大気汚染が発生しやすくなります。
(2)中国環境保護部や在中国米国大使館のモニタリングデータに基づけば、大気汚染の状況は近年においては全国的に改善傾向にあります。しかし、例えば北京では2016年においては我が国におけるPM2.5汚染による注意喚起基準(不要不急の外出や屋外での長時間の激しい運動をできるだけ減らすための注意を喚起する基準。PM2.5濃度の日平均値で1立方メートルあたり70マイクログラム(70 μg/m3)を日平均値で超えた日数が約4割に達しているなど、依然として健康管理等に十分な注意が必要な状況です。中国に渡航・滞在される方は、在中国日本国大使館のホームページ等から渡航・滞在先の最新の大気汚染状況等を確認し、以下も参考に必要な対策を講じてください。

 

2 大気汚染の健康影響及び日常生活等への影響
(1)粒子状物質は、PM10(直径10ミクロン以下の粒子状物質)、さらにはPM2.5(直径2.5ミクロン以下の粒子状物質)と、粒子の直径が小さくなるほど、呼吸を通じて体内へと侵入しやすくなります。特にPM2.5は直径が人の髪の毛の約1/40以下の大きさしかない微粒子であり、呼吸を通じて肺の奥、さらには血液内に侵入し、全身に循環することで、ぜんそく・気管支炎、肺がんや心臓疾患などを発症・悪化させるリスクが高まるといわれています。高齢者や子供、肺・心臓等に疾患のある方は、大気汚染に対してより高いリスクを有するため、特に注意が必要です。
(2)日常生活への影響として、大気汚染が深刻化すると、学校等の教育施設で休校や屋外活動の停止措置が取られることがあります。また、視界(可視度)が低下し道路交通に伴う危険が増すため、車の運転や道路の横断等に注意する必要があります。さらに、地方によっては重度の大気汚染の発生に伴い、汚染源となる石炭燃焼等を伴う工業生産活動や土木・建設工事等の経済活動への規制、大型・一般車両の通行規制等だけでなく、視界不良による高速道路の閉鎖、航空便や鉄道の欠航・運休など、公共交通機関にも影響が及ぶことがあります。

 

3 大気汚染の指標等(中国、米国、日本)及び中国における大気汚染警報の区分
(1)中国,米国
両国ともにPM2.5、PM10等の大気汚染物質による人体へのリスクを、大気質指数(AQI値:Air Quality Index)として随時公表しており、どちらも以下のとおり6段階で色分けされて示されます。ただし、中国と米国では環境基準が異なることなどから、同じAQI値,リスク評価色で示されていてもその意味する内容が異なる場合がありますので,AQI値が表示されている場合,そのAQI値が中国,米国どちらのAQI値を基に表示されているのかについては注意が必要です(特に以下表内の下線部分)。AQI値や大気汚染濃度等の指標等の詳しい読み方を含むPM2.5汚染に関する詳細は、在中国日本国大使館作成資料もあわせてご参照ください(http://www.cn.emb-japan.go.jp/consular_j/joho161031_j.pdf)。

 

【中国AQI値とその内容等】

AQI値

PM2.5濃度(μg/m3)

リスク評価色【種別】

日本の基準との関係

50以下

0~35

緑色【

環境基準以下

51~100

35~75

黄色【

環境基準以上,注意喚起基準未満

101~150

75~115

橙色【軽度汚染

注意喚起基準以上

151~200

115~150

赤色【中度汚染

注意喚起基準以上

201~300

150~250

紫色【重度汚染

注意喚起基準以上

301以上

250~500

茶色【厳重汚染

注意喚起基準以上

500以上

測定限度値以上

黒色爆表】(※)

注意喚起基準以上

※「爆表」は中国AQI値上の公式な用語では無いが測定限度値を振り切った際に一般的に使用されている用語

【米国AQI値とその内容等】

AQI値

PM2.5濃度(μg/m3)

リスク評価色(種別)

日本の基準との関係

50以下

0~12

緑色【良好

環境基準以下

51~100

12.1~35.4

黄色【中程度

環境基準以下

101~150

35.5~55.4

橙色【敏感な人に影響

環境基準以上,注意喚起基準未満

151~200

55.5~150.4

赤色【健康に悪影響

環境基準以上,注意喚起基準以上を含む

201~300

150.5~250.4

紫色【健康に極めて悪影響】

注意喚起基準以上

301以上

250.5~500.4

茶色【有害

注意喚起基準以上

 

(2)日本
日本ではAQI値は使用されておらず、環境基本法に基づく人の健康を保護する上で維持されることが望ましい基準(環境基準)はPM2.5濃度では35μg/m3(日平均値)以下とされています。この環境基準は中国のAQI値では50以下(緑色【優】)、米国のAQI値では100以下(緑色【良好】又は黄色【中程度】)に相当します(上記表最右列をご参照ください)。
前述のとおり,日本での注意喚起基準はPM2.5濃度では70μg/m3(日平均値)超とされています。注意喚起基準を超えるPM2.5濃度が発生している場合には特に呼吸器系や循環器系疾患のある人、小児、高齢者(高感受性者)等においては体調に応じて、より慎重に行動されることが望まれます。この注意喚起基準は中国のAQI値では概ね100以上(橙色【軽度汚染】、赤色【中度汚染】、紫色【重度汚染】、茶色【厳重汚染】)、米国のAQI値では概ね160以上(赤色【健康に悪影響】、紫色【健康に極めて悪影響】、茶色【有害】)に相当します(上記表最右列をご参照ください)。

 

(3)中国における大気汚染警報の区分と主な応急措置の内容
中国では重度の大気汚染の発生が予測される時には、地方政府当局から独自の大気汚染警報が発表されることがあります。
警報レベルに応じて、高い順から、「赤色」,「橙色」,「黄色」,「青色」の4段階に分かれますが、警報の発表基準や警報区分に応じた経済活動の応急制限措置等は各地方政府によって異なりますので、渡航・滞在先の地方政府の発表や報道などから最新の情報を確認してください。
北京市、天津市、河北省等では、警報の発表基準は統一されていますが、警報発令時の応急措置等の内容は各地方によって少し異なります。以下4に記載される健康対策の内容等も踏まえ,居住地等の大気汚染状況等に合わせて日々の予防対策も含めて対応することが重要です。

 

(例)北京市の大気重汚染時の警報発表基準と主な応急措置(2017年9月15日発表。同日施行。)

 

警報の発表基準

発表時の主な応急措置

AQI値200以上(重度汚染)が4日(96時間)以上継続することが予測され、かつAQI値300以上(厳重汚染)が2日(48時間)以上継続することが予測される場合。
又はAQI値が500(爆表)に達することが予測される場合。

・高感受性者は屋外活動を避ける。一般公衆も可能な限り屋外活動を制限し,マスク等をする。
・幼稚園,小中学校:活動停止   等

・重点道路における清掃作業の追加実施
・屋外工場現場における特定作業の停止
・特定車の走行禁止及び走行制限
・特定企業における停産,限産の実施
・花火,爆竹,屋外調理等の禁止   等

AQI値200以上(重度汚染)が3日(72時間)以上継続することが予測され、かつAQI値300以上(厳重汚染)の発生が予測され,かつ赤色警報の対象に至らない場合

・高感受性者は屋外活動を避ける。一般公衆も可能な限り屋外活動を減少する。
・幼稚園,小中学校:屋外活動の停止   等

・重点道路における清掃作業の追加実施
・屋外工場現場における特定作業の停止
・特定車の走行禁止
・特定企業における停産,限産の実施
・花火,爆竹,屋外調理等の禁止   等

AQI値200以上(重度汚染)が2日(48時間)以上継続することが予測され,かつ橙色警報の対象に至らない場合

・高感受性者は屋外活動を避ける
・幼稚園,小中学校:屋外での運動の停止   等

・重点道路における清掃作業の追加実施
・屋外工場現場における特定作業の停止
・特定企業における停産,限産の実施   等

AQI値200以上(重度汚染)が1日(24時間)以上継続することが予測され,かつ黄色警報の対象に至らない場合

・高感受性者は屋外活動を減少する
・幼稚園,小中学校:屋外活動の減少   等

・重点道路における清掃作業の追加実施
・屋外工場現場における特定作業の停止   等

(注)上記のAQI値は日平均値です。AQI値200以上の場合,米国AQI値と中国AQI値ともに同一のPM2.5濃度となります(上記(1)の表ご参照)。

 

4 大気汚染時の健康対策
大気汚染による健康への影響を避けるためには、一般的に以下の方法が考えられます。中国に滞在中の方及び渡航を予定している方は、当該滞在地域における大気汚染に関する最新情報の入手に努め、予防的措置も含めた必要な健康上の対策をとるようにしてください。

 

【屋内環境】
○設置する空気清浄機の性能をよく確認した上で,部屋の大きさに応じて設置する。特に外気の大気汚染が深刻な場合には最大風量で運転する等が有効です。また、空気清浄機内部のフィルター交換の他、外部吸入口のフィルターに埃が詰まると清浄効果が薄れるため、大気環境が良好になった際などに努めて掃除をすることも有効です。
○外部の大気汚染が特に重度である際には外気の流入が認められる玄関、扉枠や窓枠等のわずかな隙間もテープ等でふさぐことが有効です。
○大気汚染時に外気の大気環境が良好になった場合には窓の開放や換気扇の使用等により積極的に新鮮な外気を取り入れ換気を行い室内のウイルス感染リスクを下げ、体調不良の原因となる二酸化炭素の濃度も下げることが推奨されます。ただし,大気汚染時の換気は外気の大気汚染状況をよく踏まえて実施し,大気汚染が発生している場合は時間を区切って実施することが推奨されます。
○市販のPM2.5簡易測定器等を使用して屋内の汚染状況,汚染起因場所を確認することは上記対策の適格な実施のためにも有効です。
○重度の大気汚染が発生することが多い北部の秋冬期は乾燥するため,うがいを励行し、水分を多くとり,十分な睡眠と栄養を摂ることも健康管理・維持のためには推奨されます。

 

【屋外行動】
○大気汚染が認められる時には屋外での活動をできるだけ避けることが有効です。なお、屋内であってもロビーや廊下など外気に隣接した空間、出入口に近い空間は清浄でないケースが多くみられることに注意が必要です。
○大気汚染時に外出する場合にはPM2.5対応マスク(※)を着用することが有効です。マスクはあごや鼻の周辺に隙間ができないよう顔の形にフィットするものを選別することが重要であり,一般的なサージカルマスクや花粉症対策用は適当ではありません。なお、当該マスクは中国のコンビニエンスストア等でも入手可能です。
(※)「N95」規格マスク:米国基準に基づき,呼吸時のPM2.5の流入を95%以上遮断するとされるもの。日本の国家検定規格「DS2」区分にほぼ相当。

 

5 大気汚染関連情報の収集
(1)リアルタイムの大気汚染モニタリング値や各地のAQI値、大気汚染予報等
中国政府(国レベル、各省・市・自治区レベル)の環境保護当局等で公式の情報が確認できます。たとえば、北京市の場合、北京市環保監測中心等が公表しています。また,以下の政府関係機関やNGO等のスマートフォンアプリでは中国全土のモニタリング情報,AQI値,予報等が掲載されています。

 

【主なスマートフォンアプリの例】
●中国環境保護部:全国城市空気質量発布(中国語):中国環境保護部のモニタリング機関が提供する全土のモニタリングデータ公表アプリ
●蔚藍地図(中国語):中国NGO「IPE」が提供する政府モニタリングデータを一覧にして提供するアプリ。大気環境モニタリングデータだけでなく、全国の大気汚染物質の各排出源、水質汚染物質の各排水源、各河川水質の状況を地図上で一覧的に確認できる。
●Air Quality China(英語):中国の米国大使館・各領事館におけるモニタリングデータと近辺の中国政府モニタリングセンターのデータを米国AQI値と比較できるアプリ
●Air matters(英語,日本語):世界中及び中国全土の大気質の確認ができるアプリ。米国,中国のAQI値を基準とした比較もできる。
●AirVisual (英語,日本語) :世界中及び中国全土の大気質の確認ができるアプリ。

 

(2)在中国米国大使館・各総領事館では独自に同館敷地内におけるPM2.5を含む大気汚染物質の常時モニタリングを行っており、測定結果を公表しています。
●在中国米国公館モニタリングデータ(米国国務省ホームページ:英語)
http://www.stateair.net/web/post/1/1.html

 

(3)日本の環境省ホームページには、環境省の中国に対する取組み等を含め、PM2.5関連情報が掲載されています。また、国立環境研究所等から、中国沿岸部から日本全土にかけてのPM2.5分布予測モデルが公開されています。
●環境省ホームページ 
・微小粒子状物質(PM2.5)に関する情報
http://www.env.go.jp/air/osen/pm/info.html
・微小粒子状物質(PM2.5)に関するよくある質問(Q&A) 
http://www.env.go.jp/air/osen/pm/info/attach/faq.pdf
●国立環境研究所 大気汚染予測システムVENUS(PM2.5分布予測)
http://venus.nies.go.jp/

 

(4)中国各地の日本国大使館・総領事館のホームページにおいても各種資料を掲載しています。下記の「現地公館連絡先」のホームページを参照してください。

 

(連絡先)
○在中国日本国大使館
住所:北京市朝陽区亮馬橋東街1号
電話:(市外局番010)- 8531-9800(代表)
(市外局番010)-6532-5964(邦人援護)
国外からは(国番号86)-10-8531-9800(代表)
(国番号86)-10-6532-5964(邦人援護)
ホームページ:http://www.cn.emb-japan.go.jp/index_j.htm

 

 


在中国日本国大使館
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