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木寺昌人・駐中国日本国大使単独インタビュー:「日中関係を戦略的互恵関係の原点に」
「21世紀経済報道」:江瑋、武強

 

(图片来源:21世纪经济报道)

 

 日中関係が厳しい状況に陥った時に赴任した新任の木寺昌人・駐中国日本国大使は、「重要な責任を負って」いる。本紙のインタビューを受けた際、彼は、率直に、日中関係は依然として難しい状況にある、しかし、このような時だからこそ、両国は意思疎通と交流を継続させるべきであると述べた。


 木寺昌人大使は、身をもってその言葉を実行している。中国に来てから3ヶ月で、多くの場所を訪れた。中国外交部、中連部等の中央機関を表敬し、中国国家博物館、故宮へも足を運んだ。在中国日本国大使館の週末文化イベントでも、しばしば彼の姿が見かけられる。彼自身、多くの中国の若者と会った。木寺大使は、こうした活動を「足で稼ぐ外交」と称している。


 この着任3ヶ月の駐中国日本国大使は、大使館内でインタビューを受けた際、自分が離任の時には、更に拡大し、深化した日中関係を見たいと述べた。しかし、これは決して簡単なことではない。今の両国関係は、かつての「政冷経熱」から「政冷経涼」の局面に至っており、日中関係がいつ頃回復できるかは、いまだに未知数である。

 

「日中関係を信じている」


「21世紀経済報道」:木寺大使が着任されたのは、日中関係が難しい状況に陥った時期であるが、どのような気持ちで北京に着任されたか。メディアは木寺大使を「火消しの専門家」と言っているが、日中関係の改善はどこから手を付けるべきだと思うか。


木寺大使:日中関係は依然として難しい状況にある。約3か月前、駐中国日本国大使という重要な職責に身の引き締まる思いで着任したが、その気持ちにいささかの変化もない。大使としての一番の任務は、日中の友好関係を拡大・発展させることであると考えている。日中関係は現在厳しい状況にあるが、このような時であればこそ、両国はハイレベル往来を含むあらゆるレベルでの意思疎通を維持・強化し、同時に、経済や文化、人的交流等国民間の交流を積極的に拡大すべきである。


 外交の仕事でマジックやミラクルはなく、地道な努力が大事だと考えている。自分自身、できるだけ多くの人と顔をつきあわせて対話する、「足で稼ぐ外交」を実践したい。中国の関係者に日中友好の重要性を説明するとともに、日中間の国民レベルの相互理解を促進していきたい。


 北京に着任して約3か月経った現在も、厳しい状況を感じることに変わりはない。一方で、中国政府からは、大変温かく迎えていただいており、これは、中国が日本および日本人を大切に思って、敬意を示しているのだと受け止めている。日中の友好関係は、日中国交正常化40年以来、各分野において良好な関係を築いてきた。このような良好な日中関係が簡単に壊れるものではないと思うし、私は日中関係を信じている。日中関係は最も重要な二国間関係の一つであり、個別の問題があっても、関係全体に影響を及ぼさないようにコントロールしていき、「戦略的互恵関係」の原点に立ち戻ることが、非常に重要である。


「21世紀経済報道」:木寺大使が着任して3ヶ月、すでに多くの中国側の関係者、政府高官にも会われたと思う。中国側との交流の中で、現在の日中関係をどのように表現或いは定義されているか。木寺大使の日中関係に対する認識は、着任前後でどのような変化があったか。


木寺大使:中国は「縁」を大切にする国だと実感している。自分も中国と多少ご縁があるが、それは20数年前のことである。20数年が経って、中国に来て、当時同行してくれた旧い友人に会ったが、彼は私に大変温かい言葉をかけてくれた。自分が初めて中国を訪問したのは1986年、今から27年前のことである。その後、中国は非常に大きな発展を遂げ、大きな変化があった。日中関係は大変広く、また深く、様々なレベルの関係があり、この点は20数年前と比べて、大きく変わった。私たちは、こうした新しい要素を考えた上で、日中関係を更に推進すべきである。


「21世紀経済報道」:日中関係が悪化した主要な原因は、尖閣諸島(注:原文「釣魚島」)をめぐる領土の争いである。昨年の衆議院議員選挙で、安倍総理は、日本と隣国の領土問題をめぐる摩擦について、民主党政府の外交の失敗であると述べた。現在、自民党は政権与党となったが、どのような新しい措置をとって失敗を避けるつもりか。安倍総理は近いうちに中国を訪問するか。


木寺大使:昨年の衆議院選挙期間中に言われたいわゆる外交の失敗とは、3年にわたる民主党政権期間中に日本と米国との同盟関係が弱まってしまったのではないか、というものである。こうした反省を踏まえ、安倍総理は最近米国を訪問し、日米首脳会談後の内外記者会見において、緊密な日米同盟関係が完全に復活したと述べられた。


 日中関係は、最も重要な二国間関係の一つであり、個別の問題があっても、日中関係全体に影響を及ぼさないようにコントロールしていき、「戦略的互恵関係」の原点に立ち戻って中国との関係を進めていくという我が国の立場は変わらない。


 尖閣諸島をめぐる状況は依然として厳しい。中国側の報道では、日本が攻撃的であるという内容が比較的多いが、日本側からは、中国が力で現状を変更しようとしているように見える。また、日中双方の報道がお互いに過剰に反応して、緊張が高まっている。このような状況は非生産的であると思う。我々の中国側との対話のドアは常にオープンである。我々は、新しい中国指導者層との間でも、粘り強く意思疎通を行い、大局的観点から、「戦略的互恵関係」を進めていくことを希望している。


 現時点で安倍総理訪中の計画はまだないが、日中間のハイレベルの往来が可能な環境が早く生まれるよう、自分も努力してきたい。


「21世紀経済報道」:中国の新たな指導者が就任してから、日中双方は尖閣諸島(注:原文「釣魚島」)の問題で意思疎通を行ったか。


木寺大使:最近、張富士夫・トヨタ自動車会長、米倉弘昌・日本経済団体連合会会長及びその他の日本企業のハイクラスを含む日中経済協会の関係者が中国を訪問した。先週金曜日(22日)に、一行は李源潮・中国国家副主席と会談した。


「自動車分野では政治的影響が見られる」


「21世紀経済報道」:中国海関のデータによれば、昨年日本は中国で5番目の貿易パートナーに下落したが、一方で、今年1月の両国の貿易額は同期比10%増であったとのことである。ジェトロは今年の両国の貿易額は最高値を更新するだろうと予測した。日中両国の経済関係はすでに回復の兆しが現れているといってよいか。


木寺大使:中国にとって、日本は、EUやASEAN等の地域を除いた国別では、依然として米国に次ぐ第2位の貿易パートナーである。日中両国の貿易面 での相互補完関係は引き続き強固である。特に中国の対日輸入の約2割は中間財で、この分野では第一位である。電池、半導体、液晶パネル等に使用される材料の大部分は日本製である。


 2012年の日中貿易総額の減少については、自動車等個別分野で両国の政治的影響が看取されるものの、中国経済の景気減速の影響等もあると思われ、一概に政治的影響のみとは言い切れない。


 今年1月の日中貿易額が前年同期比で増大していることについては、春節等の季節要因も踏まえて慎重に原因を検討する必要がある。実際、中国側の統計データによれば、今年1~2月の合計では、日中貿易額は8.2%減少となっており、日中の貿易関係が本格的に回復してきているかどうかは、本年第一四半期のデータもみつつ判断する必要がある。


 昨年の日本の対中投資は約74億ドル、同期比16.3%増で、香港に次いで第2位である。日中両国は、幅広く重層的な経済関係を有している。経済規模で世界第3位と第2位の日中両国が、良好な関係を築くことができなければ、日中両国だけでなく、地域ひいては世界の経済成長に悪影響を及ぼしかねない。政治面で個別の問題があっても、両国が戦略的互恵関係の推進のために経済分野での広範な協力を深化できるよう、自分は積極的に努力していく考えである。


「21世紀経済報道」:木寺大使は、中国に進出する日本企業家と交流があるか。日本企業が中国から撤退する準備をしているとの報道もあったが、こうした状況はあるのか。


木寺大使:その質問にお答えする前に、まず申し上げたいのは、日系企業は中国で多くのものを生産しているが、これらの製品は、中国人によって製造されたものである。これらのメイド・イン・チャイナの製品が、中国人自身によって破壊されたり、ボイコットされることは、大変残念なことである。


 日系企業は、中国において、直接・間接に1000万人以上の中国人の雇用機会を創出していると言われている。多くの日系企業は、こうした状況下にあっても、中国での投資計画を変更しないとしており、このことは、日中間の相互補完関係が深化していることの表れである。


 中国の急速な経済発展に伴い、労働コストも上昇している。投資先として労働コストが比較的低い東南アジアを検討する動きがあることは、日系企業に限らず、各国企業に共通する動向である。


「アベノミクスは成功する」


「21世紀経済報道」:安倍総理就任から3ヶ月で、日本円が大きく下がったことから、世界規模の「通貨戦争」が起こる心配が指摘されているが、こうした心配は合理的だと思うか。


木寺大使:我が国の新政権の施策は、長年にわたるデフレからの早期脱却を目指すものであり、これを着実に実施して日本経済を再生させることは、世界経済に良い影響をもたらすと考えている。我が国を含むG20各国は、通貨の競争的な切り下げや保護主義を回避すべきとの合意に引き続きコミットしている。また、IMFは、競争的切り下げの懸念は誇張されたものであると分析しているように、そのような通貨戦争といった心配は、やはり誇張されたものであると思う。


「21世紀経済報道」:円安を含めた「アベノミクス」について、現在様々な議論があるが、木寺大使は、「アベノミクス」は成功すると思うか。


木寺大使: 日本国内、とくに経済界は安倍総理の経済政策に非常に期待している。安倍総理は、国内の経済界の期待を受けて関連の政策を進めており、自分は、成功すると思うし、自分も「アベノミクス」の成功を期待している。

 


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