「寧夏回族自治区石嘴山市恵農区紅果子中心衛生院医療機材整備計画」
等4案件の署名式を開催
(09.02.17)
2月17日、当館における今年度草の根・人間の安全保障無償資金協力案件、「寧夏回族自治区石嘴山市恵農区紅果子中心衛生院医療機材整備計画」、「寧夏回族自治区固原市原州区河川郷小中学校宿舎建設計画」、「寧夏回族自治区西吉県興隆鎮小学校校舎建設計画」及び「寧夏回族自治区霊武市狼皮子梁小中学校宿舎建設計画」の贈与契約署名式が、寧夏回族自治区において執り行われました。
【署名案件Ⅰ】
(1)案件名:寧夏回族自治区石嘴山市恵農区紅果子中心衛生院医療機材整備計画
(2)被供与団体:寧夏回族自治区衛生庁
(3)案件概要:寧夏回族自治区石嘴山市恵農区紅果子鎮において、衛生院の医療機材を整備するための資金を供与する。
(4)案件の社会的背景・ニーズ:
寧夏回族自治区最北端、ガラン山の東山麓に位置する石嘴山市恵農区は人口約20万9千人(少数民族割合19%)、面積1,254k㎡を有する。人口の1/4以上を占める農民はトウモロコシや小麦、クコの栽培を主な収入源としているが、耕地の多くはアルカリ性土壌であり作物の生産量が少ないことに加え、旱魃や降雹、砂嵐、洪水等の被害が頻発する地域であるため、経済は立ち遅れており、当地住民の平均年収は3,867元と低く止まっている。また当地ではフェロ・シリコンやマグネシウム、コークスが採れることから工業園区が密集しており、地域病として呼吸道疾病及び心血管病の発病率がそれぞれ33.3%、30%と突出して高い。
同区紅果子鎮衛生院(医師数9人、看護士数8人、職員8人、ベッド数20床)は、1978年創立の鎮中心衛生院であり、同鎮及び周辺地域の住民5万人余りに対して医療サービスを提供している。同院には内科、外科、小児科、中国医学科等が設けられており、年間のべ1万8,000人の患者を診察している。また、同院では医療技術の向上を目標とし、定期的に医師や看護士を上級医院へ派遣し研修を行うとともに、住民への無料の予防接種や妊婦に対する無料の定期健診などを行っており、同院は同地域の住民らには欠かせない医療機関であるといえる。
同院では、医療環境の改善を目指し、2007年に地方政府からの補助を受け総合診察楼の建設及び救急車の購入を行った。しかし、同院の医療機材は老朽化や不足が目立ち、十分な医療環境の下で治療が行われているとはいい難い。同地区は、流動人口が多く、また付近には国道110号線と包蘭鉄道が走り交通量が多いことから交通事故も頻発しているが、機材や技術の不足から、患者の回復が遅れることもしばしばである。また、治療困難と判断した重篤患者や妊産婦の上級機関への転送率も約13%と高い。農村医療保険制度の普及に伴い、患者数が30%増加したことに加え、必要とされる医療レベルも高まっている現状においては、住民に提供する治療の範囲を拡大し、より危険要素の少ない条件の下で健康回復に専念できる環境作りを急ぐ必要がある。
上記の状況を改善するため、医療機材の整備は急務である。
(5)裨益効果:
本件の実施により、紅果子鎮及び周辺地域の住民約5万人の医療条件が改善され、身体的・経済的負担が軽減される。
(6)供与限度額:87,746米ドル(2008年10月6日現在:9,915,298円、約60万元相当)
【署名案件Ⅱ】
(1)案件名:寧夏回族自治区固原市原州区河川郷小中学校宿舎建設計画
(2)被供与団体:寧夏回族自治区固原市原州区人民政府
(3)案件概要:寧夏回族自治区固原市原州区河川郷において、小中学校(9年一貫制)の宿舎を建設するための資金を供与する。
(4)案件の社会的背景・ニーズ:
寧夏回族自治区南部、六盤山の東山麓に位置する固原市原州区(元の固原県)は、面積3,506k㎡、人口50万2,200人(回族人口割合45.8%)を有する県級区である。住民の約80%を占める農民は、小麦、トウモロコシ、胡麻、蕎麦等の作物を育て主な収入源としているが、市の85%以上が山地であることに加え、旱魃や降雹、砂嵐などが頻発する地域であることから、大部分は非常に厳しい自然条件の中で生産活動を営むことを余儀なくされている。また収穫量の多寡は天候に左右される要素が極めて高いため、雨が降らず作物が発芽しない等の理由から、外地に出稼ぎに行く人々の割合も全体の約50%と高い。これらの理由から、同区住民の平均収入は1,920元と低く止まり、1983年より国家級貧困区の指定を受けている。
同区河川中学校(生徒数418人、教師数41人)は、河川郷にある唯一の中学校である。同校では2005年に地方政府からの補助を受け校舎の改築を行ったが、宿舎建設資金までは工面できず、もともと校舎として使用していた教室4棟を現在宿舎として使用している。同校では全校生徒の85%が寄宿を必要としているが、宿舎が絶対的に不足しており1教室に38-42人が同居している状態である(宿舎面積は600㎡、寄宿生は320人で1人当たりの面積は1.87㎡である)。また、それでも入りきれない40人は校外に部屋を借りて住んでいる。夏になると宿舎内には悪臭が漂い、また狭隘な教室内で大勢の生徒が生活しているためインフルエンザなどの感染率も高い。同校宿舎はC級危険建築物に指定されており、雨漏りがひどく、一度雨が降ると居住が困難な状況になるため、学校を休校にすることもある。また室内には暖房設備がなく冬には七輪で暖をとっているため、非常に危険である。
08年、学区整理により付近の8校の小学校のうち5、6年生が同校隣にある河川小学校に通うこととなり、また、同校と河川小学校とが合併し小中一貫の9年制学校となった。その結果、全校生徒数904人のうち寄宿を必要とする生徒は450人余りまで増加し、既存の宿舎では全ての生徒を受け入れることは出来ないため、宿舎に入りきれない児童らは一時的に親戚の家からの通学を余儀なくされている。このような現状を改善するため、宿舎の改築は急務である。
(5)裨益効果:
本件の実施により、同校校区において寄宿を必要とする生徒450名(実施後の寄宿予定生徒数)が安全且つ十分な生活スペースの下で起居することが可能となる。
(6)供与限度額:88,421米ドル(2008年8月12日現在:9,991,573円、約60万元相当)
(7)特記事項:
本件の竣工後、コクヨインターナショナル株式会社より同校に対しノートが寄贈される予定である。
【署名案件Ⅲ】
(1)案件名:寧夏回族自治区西吉県興隆鎮小学校校舎建設計画
(2)被供与団体:寧夏回族自治区西吉県人民政府
(3)案件概要:寧夏回族自治区西吉県において、小学校の校舎を建設するための資金を供与する。
(4)案件の社会的背景・ニーズ:
寧夏回族自治区南部山間地域に位置する西吉県は、人口47万9千人、面積3,144㎡を有する。同県は人口の54%を回族が占める少数民族居住地域である。馬鈴薯の生産が盛んな地であり、総人口の92%を占める農業従事者は馬鈴薯の生産や澱粉の加工を主な収入源としている。しかしながら、当地は降水量が少なく極端に乾燥した気候であり、また自然災害が頻発することから、貧困からの脱却が難しく、県総人口の約10%が未だに貧困ライン以下の生活を送っている。平均収入は2,215元と低く、1983年より国家級貧困県の指定を受けている。
同県興隆鎮小学校(在籍児童数520名、教師数11名、12クラス)は、1956年創立の鎮中心小学校であり、児童の96%が回族子弟により構成されている。70年代に建てられた同校校舎は全てがD級危険建築物に指定されており、全体の約80%が既に倒壊している。同校では正常に授業を行うことが出来ないため、2006年より児童らは付近の4つの小学校に分散して授業を受けている。それぞれ希望小学校(3、4年生185人)、王河小学校(1、2年生98人)、単民小学校(1、2年生101人)、回民小学校(5年生76人)であり、児童らは狭隘な教室内で授業を受けることを余儀なくされている。また6年生(60人)は、全鎮の6年生が興隆中学校で授業を受けることとなったため、現在同中学校で授業を受けている。
地元政府は、このような現状を改善すべく、現有校舎を取り壊し、同校敷地内に新たに2階建て教学楼1棟及び付属建造物を建設し、同校の教学条件の全面的な改善を計画している。しかしながら、同県の財政状況は厳しく、緊急を要する教師宿舎については資金を工面できたものの、新校舎の建設資金確保は困難であるため、現在に至るまで根本的な解決はなされていない。このような現状を改善するため、新校舎の改築は急務である。
(5)裨益効果:
本件の実施により、身体的な安全と十分な教室面積が確保され、同校児童492名(実施後の推定在籍児童数)がよりよい環境で義務教育を受けることが可能となる。
(6)供与限度額:88,273米ドル(2008年10月6日現在:9,974,849円、約60万元相当)
(7)特記事項:
本件の竣工後、コクヨインターナショナル株式会社より同校に対しノートが寄贈される予定である。
【署名案件Ⅳ】
(1)案件名:寧夏回族自治区霊武市狼皮子梁小中学校宿舎建設計画
(2)被供与団体:寧夏回族自治区霊武市人民政府
(3)案件概要:寧夏回族自治区霊武市狼皮子梁林場狼皮子梁村において、小中学校(9年一貫制)の宿舎を建設するための資金を供与する。
(4)案件の社会的背景・ニーズ:
寧夏回族自治区中部、銀川平原とオルドス台地の結合部に位置する霊武市(県級)は、面積4,539k㎡、人口23万1,607人を有する。黄河の灌漑用水利用が可能な同市では、葡萄、棗等の果物やトウモロコシ、水稲等の穀物の生産が盛んである。しかしながら、乾燥が激しく、黄砂被害が頻発するなど自然条件が厳しい地区であるため、住民の大部分は非常に厳しい自然条件の中で生産活動を営むことを余儀なくされており、平均年収は2,100元と低く止まっている。
同市狼皮子梁学校(生徒数771人、教師数48人)は、小中一貫の9年制学校である。同校では現在254人の生徒が寄宿をしているが、生徒宿舎はD級危険建築物に指定され2008年4月に取り壊しを行ったため、生徒らは元来教師宿舎及び実験室として使用していた建物に男女分かれて暫定的に寄宿している。面積が絶対的に不足しているため、1つのベッドを二人で使用するなど狭隘な宿舎内での生活を余儀なくされており、このように劣悪な居住環境では感染病が蔓延しやすいなどの懸念もあるため、地元政府は同校敷地内に新たに宿舎6棟(36間)を建設し、一部屋の生徒を8人とし、生徒らの生活環境を改善させる計画を立てている。また、現在暫定的に寄宿している教師宿舎もC級危険建築物に指定されているため、新宿舎の建設に合わせ地元政府の負担により補修を行う予定である。
しかしながら、地元政府に対して自治区政府等より財政上の資金移転が行われているものの、宿舎施設の建設資金を独力で調達することは困難な状態である。このような現状を改善するため、宿舎の改築は急務である。
(5)裨益効果:
本件の実施により、同校校区において寄宿を必要とする生徒290名(実施後の予定寄宿生徒数)が安全且つ十分な生活スペースの下で起居することが可能となる。
(6)供与限度額:87,468米ドル(2008年10月6日現在:9,883,884円、約60万元相当)
(7)特記事項:
本件の竣工後、コクヨインターナショナル株式会社より同校に対しノートが寄贈される予定である。
|