新型インフルエンザ問題について(NO.14:中国における確定例3例目)
2009年5月17日
在中国日本国大使館
1.5月16日、中国衛生部は、北京市にて1名の新型インフルエンザ感染者が確認されたと発表しました。中国での感染確定者は、四川省1名、山東省1名を含め合計3名となりました。
(1)感染が確認されたのは、18歳の中国人女性、アメリカニューヨーク州の某大学に在学中。同人は、11日13時50分に米国コンチネンタル航空(CO89便)で北京に到着し、その後13日に発熱しました。5月14日20時、北京大学病院の発熱外来を受診したところ、咳、痰、頭痛、喉の痛み等があり、体温は37.7度でした。
(2)初歩的な診断により疑似病例と診断され、5月15日午前2時、患者は地壇病院に転院しています。北京市疾病予防コントロールセンターが患者のサンプルを検査したところ、結果は新型インフルエンザ(H1N1)疑似陽性でした。5月16日、中国疾病予防コントロールセンターが再検査を行い、新型インフルエンザ(H1N1)陽性が確認されました。
(3)現在患者の体温は正常であり病状は穏やかとのことです。また、北京市衛生部門は患者との密接な接触者を追跡して医学観察を実施していますが、異常な症状はあらわれていません。なお、当館より関係部門に照会したところ、患者が搭乗したCO89便には日本人の乗客はいなかったとのことでした。
2.新型インフルエンザは世界中で感染が拡大しており、中国政府は強力な水際対策を実施していますが、今後、中国でも感染が拡大する可能性が考えられます。今回の新型インフルエンザは弱毒性であり症状も軽いとの見解もありますが、在留邦人の皆様方におかれては引き続き冷静に対応し、中国国内の状況に関する関連の情報に注意するとともに、一層の手洗い、うがいの励行、及び外出時に人混みに入る場合のマスクの着用等の感染防止対策の徹底をお勧めします。
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