新型インフルエンザ問題について(NO.19:中国における確定例6例目)
2009年5月22日
在中国日本国大使館
1.5月22日、中国衛生部は、北京市にて新たに1名の新型インフルエンザ感染者が確認されたと発表しました。中国での感染確定者は、これで四川省1名、山東省1名、広東省1名、北京市3名の計6名となりました。
(1)感染が確認されたのは69歳男性の中国人で、退職後カナダに在住していました。5月15日、患者と妻はトロント発北京行きのAC031便に搭乗し、5月16日午後4時に北京に到着しました。5月17日から21日までは自宅で医学観察下におかれていましたが、5月21日午前9時に発熱し、筋肉痛等の症状がでました。同日14時の体温は37.7度であり、病院で診察をうけたところ新型インフルエンザ疑い例と診断されています。
(2)北京市疾病予防コントロールセンターが患者のサンプルを検査したところ、結果は新型インフルエンザ(H1N1)ウィルス陽性であり、患者の状態、検査の結果、疫学資料等を総合的に判断して確定例と診断されました。
(3)現在、患者の病状は安定しており、体温も正常とのことです。北京市衛生部門は患者との密接な接触者を追跡して医学観察を実施していますが、異常な症状はあらわれていません。また、現時点では本件に関連して日本人が医学観察の対象になっているとの情報はありません。
2.新型インフルエンザは世界中で感染が拡大しており、中国政府は強力な水際対策を実施していますが、今後、中国でも感染が拡大する可能性が考えられます。今回の新型インフルエンザは弱毒性であり症状も軽いとの見解もありますが、在留邦人の皆様方におかれては引き続き冷静に対応し、中国国内の状況に関する関連の情報に注意するとともに、一層の手洗い、うがいの励行、及び外出時に人混みに入る場合のマスクの着用等の感染防止対策の徹底をお勧めします。 |