1.マラリアの中国国内における流行状況について
最近、海南省在住の日本人の方より、マラリアが流行しているため予防薬を服用するよう現地衛生局に勧奨されているとの情報及びご相談が寄せられましたので、当館にて入手した情報とともにお知らせいたします。
当館より中国衛生部に照会したところ、近年、中国南部を中心にしてマラリアの流行が増加しており、居住者や観光客等に対して注意を呼びかけているとのことです。
また、中国衛生部が編集している「健康報」6月19日付けの記事によれば、2001年度の報告発病率は2.07人/10万人となっており、2000年に比較して10.49%増加しています。特に、雲南省及び海南省において流行が著しく、前年比で2.5倍以上の流行が認められる地域もあります。専門家の推計によれば、中部、南部地域を中心にして、中国全土において発病者は35.6万人(2001年)にのぼるとの報告もあります。
2.予防方法について
まずは、蚊にさされないようにすることが肝要です。マラリアの原因となるハマダラ蚊は、夕方から朝方にかけて行動するため、流行地においては夜間外を出歩く際には、虫除けスプレーを使用する、やぶ、沼地、森林などには立ち入らないようにすることなどが大切です。
なお、マラリアに対しては予防薬(経口服用)がありますが、地域によって有効な予防薬が異なること、また副作用等に注意する必要がありますので、医療機関又は厚生労働省の空港検疫所等にご相談されることをお勧めします。
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