1.中華人民共和国マカオ特別行政区では、日本人観光客をはじめとする外国人観光客が、「いかさま賭博」に巻き込まれ、多額の金品を巻き上げられたり、カードでキャッシングするよう強要されるケースや、賭博の参加者から借りさせられるなどの被害が多発しています。2009年になってから、すでに3件の日本人の被害が在香港日本国総領事館に届けられており、実際にはそれ以上の人が被害に遭っているものと推測されます。
「いかさま賭博」の主な手口は、以下2.のとおり非常に巧妙ですので、マカオに渡航・滞在される方は、同手口を参考にしつつ以下の点に留意し、「いかさま賭博」に巻き込まれないよう十分注意してください。
(1)親しげに話しかけてくる者には注意しましょう。相手がしつこくつきまとう場合 には、マカオ治安警察の警察緊急電話「999」に通報したり、通報するふりをするこ とです。多くの場合、こういった行為で相手が立ち去ることが多いようです。
(2)興味本位や好奇心からの行動は絶対に避けてください。旅先では、様々な危険や 思わぬ落とし穴が待ち受けています。リスクのある行動は避けましょう。
(3)万一犯人らの誘いに乗ってしまい、被害に遭った場合は、直ちに最寄りの警察に 届け出るとともに、マカオを管轄する在香港日本国総領事館に相談してください。
2.犯行の手口は次のようなものです。
・マカオの街中、セナド広場やマカオ廟(マコミュウ)などの観光スポットで、観光客(被害者)に親しげに声を掛けてくる。(男性を狙う場合は、犯人は女性の場合が多いようです。)
・その際、犯人は英語や片言の日本語で「日本人ですか?」「日本語を教えてほしい。」「翻訳してほしい。」「案内してほしい。」「今度知り合いが日本へ行くので日本のことを教えてほしい。」等と言葉巧みに接触してくる。
・犯人は、観光地を案内したりしながら、日本の連絡先などを聞いてくる。そのうちに周辺にあるホテルの一室や、自分の家・別荘(と称する)へ連れて行かれ、ギャンブル(トランプ・ゲーム)に勝つ方法を教えると言って「トランプ賭博」の方法を教えられる。
※手口は、3人1組でトランプを行い、事前に2人がグルになり、後から来た1人を騙す 方法や、自分たちでカードを見せ合うなど、方法は様々です。
・その後、別の客(身内や金持ち等)が現れるとトランプ・ゲームを始め、最初のうちは少し勝てるが、途中から勝てなくなり、最終的には多額のお金を巻き上げられてしまう。
※当然、後から来た別の客も「トランプ詐欺」の一味であることが多いようです。
なお、マカオ警察によれば、ゲームの途中で飲物や食べ物に睡眠薬等の薬物を混入され、現金や貴重品を奪われるケースも見られるとのことです。
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