「湖北省宣恩県万寨郷板場中心小学校校舎建設計画」の竣工式を開催
(10.11.26)
11月26日、湖北省恩施市のプロジェクトサイトにおいて、平成21年度草の根・人間の安全保障無償資金協力案件「湖北省宣恩県万寨郷板場中心小学校校舎建設計画」の竣工式が執り行われました。当館より原田書記官が、中国側より呉建民・湖北省対外友好協会秘書長、曾徳権・湖北省宣恩県人民政府県長ほかが出席しました。
(1)案 件 名:湖北省宣恩県万寨郷板場中心小学校校舎建設計画
(2)被供与団体:湖北省宣恩県人民政府
(3)案件概要:
湖北省西部の恩施市宣恩県万寨郷板場中心小学校において、校舎1棟を建設する。
(4)案件の社会的背景・ニーズ:
湖北省西部に位置する宣恩県は面積2,730k㎡、人口34.86万人のうち、土家族、ミャオ族などの少数民族が28万人を占める。主要な産業は農業であるが、県民の平均年収は2,109元(2007年の統計)と低く、国家級貧困県に指定されている。
宣恩県万寨郷板場中心小学校は、児童476名(6学年、10クラス)、教職員25名を有する。近年、教育の改革と発展が進み、万寨郷でも村級教学点に通っていた児童の多くが中心小学校への入学を希望する傾向が強まっている。
板場中心小学校の児童数は増加し続けているにも関わらず、現有校舎は、1976年に建設された木造建築(2階建て、建築面積588㎡)で老朽化が激しくC級危険建築物に指定されているため教室として使用することができず、年間2,500元を支払い、川向にある成人文化技術学校の校舎(4階建て、教室560㎡、食堂168㎡)を借り上げて授業を行っている状況にあった。さらに同校には宿舎が無く、危険建築物に指定された木造校舎を部屋数や梁を増やして補強をし、318名の児童及び教職員の宿舎として使用している状況にあった。
こうした状況を改善するため、宣恩県人民政府は、草の根・人間の安全保障無償支援を要請し新校舎を建設することとし、本プロジェクトと同時に県政府の自己資金にて宿舎(4階建て。1~2階を学生宿舎、3~4階を教職員宿舎として利用)を建設することとした。
(5)裨益効果:
本件の実施により、在校生476名、教職員25名の学習・教育環境が改善されることが期待される。
(6)供与限度額:93,809米ドル
(7)特記事項:
本件の竣工後、コクヨインターナショナル株式会社より同小学校に対し1,000冊(児童1名当たり約2冊)のノートが寄贈された。
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