甘粛省張家川県劉堡中心小学校校舎建設計画の竣工式典を開催
(11.03.08)
3月8日、H20年度草の根・人間の安全保障無償資金協力案件「甘粛省張家川県劉堡中心小学校校舎建設計画」の竣工式が現地で行われました。竣工式には、当館より奥正史書記官、中国側より李春光・国家民族事務委員会国際司交流合作処処長、敖登・甘粛省民族事務委員会社会事業処処長、劉長江・張家川県委書記ほかが出席しました。
(1)案 件 名:甘粛省張家川県劉堡中心小学校校舎建設計画
(2)被供与団体:甘粛省張家川回族自治県人民政府
(3)案件概要:
甘粛省南部に位置する張家川回族自治県劉堡中心小学校において、新校舎棟1棟(鉄筋コンクリート構造、3階建て、建築面積1,157.8㎡、教室12)を建築するための費用を供与する。
(4)案件の社会的背景・ニーズ:
甘粛省東南部に位置する張家川県回族自治県は、総面積は1311.8㎡、人口約32万1500人、そのうち回族は約69%を占めている。主な産業は農業であるが、平均海抜2,011.4メートルで山の起伏が激しく、渓谷が多く複雑な地形であるばかりか、年間降水量は約600mm、年平均気温は7度前後である。これらの厳しい自然条件のため、経済発展は遅く、社会事業発展基盤は弱い。農民の平均年収は1,460元(約2万3千円)と貧しく、国家級貧困県に指定されている。
劉堡中心小学校は1972年設立、全校生徒655人、教職員32人である。教室棟の総面積871㎡のうち254㎡が老朽化のため危険建築物と指定されている。また、2008年5月12日に発生した四川大地震の影響により、同校建築物総面積1,217㎡(教師宿舎、トイレ等含む)のうち967㎡が破損をうけた。(このため危険建築物であった254㎡のうち127㎡は既に取壊しが終了している。)現在約300名(4年生2クラス、5年生3クラス)の学生は臨時的に隣接する劉堡中学校の校舎を借りて勉強している状況である。校舎の老朽化、教室不足による児童の分散は、身体への安全性のみならず、学校管理、管轄の面でも大きく支障をきたしており、早急に改善すべき状況であるといえる。
(5)裨益効果:
甘粛省張家川回族自治県劉堡中心小学校の児童655人及び教師32人が安全かつ快適な校舎で勉強することができるようになる。
(6)供与限度額:87,512米ドル (598,585.20元相当)
(7)特記事項:
本件の竣工後、コクヨ株式会社より劉堡中心小学校に対し1,500冊(児童1人あたり約2冊)のノートが寄贈されることになっている。
|