「湖南省平江県安定鎮連携初等教育環境改善計画」の贈与契約署名式を開催
(12.03.15)
3月15日、中国国際青年交流センターにおいて、平成23年度草の根・人間の安全保障無償資金協力案件「湖南省平江県長安定鎮連携初等教育環境改善計画」の贈与契約署名式が執り行われました。当館より甲木参事官他が、中国側より洪桂梅・中国国際青年交流センター副主任、陳意均・湖南省平江県人民政府副県長他が出席しました。
【署名案件】
(1)案 件 名:湖南省平江県長安定鎮連携初等教育環境改善計画
(2)被供与団体:湖南省平江県人民政府
(3)案件概要:
湖南省東北部の平江県安定鎮安定小学校において、安全かつ快適な学習環境を確保するため、危険建築物に指定されている1976年築の校舎を取り壊し、新たに校舎(コンクリート構造、3階建て、建築面積1,200㎡)1棟及び塀(300m×3m)を建設する。
(4)案件の社会的背景・ニーズ:
湖南省東北部に位置する平江県は面積4,125k㎡、人口104万人を有する。県民の平均年収は都市部でも1,785元(約270米ドル)、農村部では635元(約90米ドル)と非常に低く、国家級貧困県(平均年収が2,700元以下の県。国務院扶貧開発指導会議弁公室が、全国的に見て貧しい地区を支えるため、認定。現在592個の県等(県級行政組織も含む)が、認定され、西部地区を中心に、少数民族地区や辺境地区、更に革命によって解放された地区等に集中)に指定されている。
平江県安定鎮安定小学校は、1976年に設立された公立小学校であり、現在6学年6クラス、児童280名、教師13名を有している。
同校は、1976年に建築された校舎(レンガコンクリート構造、2階建て、建築面積800㎡)を使用しているものの、危険建築物に指定され、また、県教育局が近隣学校との統廃合を計画しており、来年には官塘鎮小学校の一部の生徒360人(全校生徒1,149人)並びに安永小学校、横沖小学校の閉校に伴い全生徒(2校それぞれ76人、82人)が同校に転校する予定であるが、現有の教室だけでは生徒を受け入れることは極めて難しく、安全な学習環境を提供できない状況にある。
こうした教学需要に対応するには、新たに校舎2棟を建設する必要があり、敷地については既に手当てした。しかし、同県の財政は支出超過(歳入:12.5億元 歳出:18.9億元:2010年)の状態にあり、現状、校舎1棟の建設費用しか捻出できておらず(コンクリート構造、3階建て、建築面積1,660㎡は2012年2月に竣工予定)、当該建設費用全額を捻出することは困難であるため、日本政府へ支援を要請越したものである。
(5)裨益効果:
本件の実施により、児童約798名、教師38名が安全で快適な学習環境の下で授業を行うことができるようになる。
(6)供与限度額:110,685米ドル
(7)特記事項:
本件の竣工後、コクヨインターナショナル株式会社より同小学校に対し1,680冊(児童1名当たり2冊)のノートが寄贈される予定である。
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