「新疆ウイグル自治区塔城市少数民族医療環境改善計画」の贈与契約署名式を開催
(12.03.16)
3月16日、北京において、平成23年度草の根・人間の安全保障無償資金協力案件「新疆ウイグル自治区塔城市少数民族医療環境改善計画」の贈与契約署名式が執り行われました。当館より垂秀夫公使他が、中国側より俸蘭・国家民族事務委員会国際交流司司長、居馬哈孜・新疆ウイグル自治区塔城市人民政府市長他が出席しました。
【署名案件】
(1)案 件 名:新疆ウイグル自治区塔城市少数民族医療環境改善計画
(2)被供与団体:新疆ウイグル自治区塔城市人民政府
(3)案件概要:
新疆ウイグル自治区西部の塔城(チョチェク)市喀拉哈巴克郷において、病院(レンガコンクリート構造、平屋、建築面積200㎡)1棟を建設し、エコー検査機、心電図検査機、血液検査機を整備する。
(4)案件の社会的背景・ニーズ:
新疆ウイグル自治区西部に位置する塔城(チョチェク)市は面積4,356㎡、人口17万人、そのうち約36%が少数民族で構成されている。主要産業は農牧業で、住民の平均年収は都市部11,600元(約1,821ドル)、農村部8,584元(約1,347ドル)と極めて低い。
塔城市喀拉哈巴克郷柳泉村病院は1994年設立の公立病院で、現在、医師1名、看護師1名が勤務しており、入院ベッド数は0床、年間来院患者数は述べ約300人、その内急診は100人である。
同病院の現有建物は1994年に建築され、60㎡の木造構造、平屋で、診察室、治療室、薬剤室、事務室各1室であるが、室内はそれぞれ10㎡強しかなく極めて狭隘で、検査器材が設置できず、内科を中心とする簡易的な医療サービスしか提供できない状況にある。
こうした現状を改善するためには、検査器材を備えた診療所を新規に建設することが不可欠であるが、同市の財政は支出超過(歳入:6.5億元 歳出:9.3億元:2010年)の苦しい状態にあり、当該建設費用全額を捻出することは困難であるため、日本政府へ支援を要請越したものである。
患者の33%が少数民族(シボ族、ロシア族、ダフール族、チワン族など)で占められている。
(5)裨益効果:
本件の実施により、柳泉村住民約300名及び喀拉哈巴克郷内の住民約1,600人が質の高い医療サービスを享受できるようになる。
(6)供与限度額:112,211米ドル
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