7月4日、新疆ウイグル自治区において、平成25年度草の根・人間の安全保障無償資金協力案件「新疆ウイグル自治区且末県奥依亜依拉克鎮中心病院建設計画」の贈与契約署名式が執り行われました。当館より中島新書記官、渕上正悟書記官が、中国側より李春光・国家民族事務委員会国際交流司所長、王海青・新疆民族事務委員会副主任、王純夫・新疆民族事務委員会経済発展所所長、楊偉雯・巴州民宗委党組書記副主任、李新元・巴州民宗委民族課課長、简相杰・新疆ウイグル自治区且末県衛生局長、ほかが出席しました。
【署名案件】
(1) 案 件 名:新疆ウイグル自治区且末県奥依亜依拉克鎮中心病院建設計画
(2) 被供与団体:新疆ウイグル自治区且末県衛生局
(3)案件概要:新疆ウイグル自治区且末県奥依亜依拉克鎮において、安全かつ快適な医療環境を確保するため、新たに病院1棟(レンガコンクリート構造、平屋、建築面積501.4㎡)を建設する。
(4)案件の社会的背景・ニーズ:
●新疆ウイグル自治区南部に位置する且末県は、人口8万人、面積140,250k㎡を有する。主要な産業は農業(棗、綿花等)で、住民の年間平均収入は、都市部15,300元(約2,469米ドル)、農村部9,105元(約1,469米ドル)と極めて低い。奥依亜依拉克鎮中心衛生院(病院)は、且末県中心地から255キロ離れた奥依亜依拉克鎮奥依亜依拉克村に位置し、同郷唯一の公立病院である。
●現在、奥依亜依克郷には1,483人の住民が居住しているが、新疆ウイグル自治区及び且末県人民政府は、2010年より奥依亜依拉克鎮の居住区の移転を進めている。
●しかし、新居住区から奥依亜依拉克郷中心衛生院までは、車で片道約2時間(105km)もの時間をかけて通院しなければならず、同郷の住民にとって、時間、費用面で大きな負担となっている。
●本来、奥依亜依拉克鎮中心衛生院の移転(新規建設)は迅速に対応するべきであるものの、同地域の医療保健の企画立案・実施を行っている且末県衛生局は、財政的に余裕が無く(2011年度歳入220.59万元のうち県政府からの交付金が190.59万元)、当該建設費用を捻出する目処は立っていないため、今般、草の根・人間の安全保障無償資金協力による支援を要請したものである。
(5)裨益効果:本件の実施により、奥依亜依拉克鎮住民1,483人が安全かつ快適
な医療サービスを享受できるようになる。
(6)供与限度額:116,656米ドル
|