3月7日、北京市において、平成25年度草の根・人間の安全保障無償資金協力案件「内蒙古自治区フフホト市土黙特左旗秦家営村衛生室建設計画」の贈与契約署名式が執り行われました。当館より尾池厚之公使、高奥邦英書記官、富賀見英城書記官が、中国側より楊五紅・土默特左旗秦家営村衛生室長、楊朋飛・内モンゴル自治区フフホト市人民政府秘書、彭勇・中国職工対外交流中心秘書長、毛孟輝・中国職工対外交流中心経済技術交流所所長、冀永宏・中国職工対外交流中心主任ほかが出席しました。
【署名案件】
(1)案 件 名:内蒙古自治区フフホト市土黙特左旗秦家営村衛生室建設計画
(2)被供与団体:内蒙古自治区呼和浩特市土默特左旗秦家営村衛生室
(3)供与限度額:83,798米ドル
(4)案件概要:内モンゴル自治区フフホト市土黙特左旗秦家営村において、住民に安全で快適な医療環境を提供するため新たに104.12㎡、レンガコンクリート構造、平屋の衛生室を建設する。
(5)裨益効果:本件の実施により、フフホト市土黙特左旗秦家営村及び西只幾梁村の住民1,550人が安全で快適な医療環境の下で医療サービスを受けることができるようになる。
(6)案件の社会的背景・ニーズ:
●内蒙古自治区中部、フフホトより西の土黙川平原、包頭市の境に位置する土黙特左旗は、人口約37万人、面積は2,713平方キロメートル。同旗の大部分が草原地帯であり、住民の多くは農業で生計を立てている。農村の平均年収は12,331元(約2,028米ドル)である。
●同旗西部に位置する土黙特左旗秦家営村衛生室(医師数1名、看護婦1名、職員2名、ベッド数2床)は、周辺住民1,550人に対して医療サービスを行っている。年間約2,500名の診察を行っているが、1985年に建てられた16㎡の診察室は独立したスペースもなく、医療サービスの質は保証されておらず、住民の基本的な医療ニーズを満たすことができない状況にある。
●このような医療環境を改善し、住民らのニーズに応えるためには、新たに衛生室を建設する必要があるが、同旗衛生局および同衛生室の財政は困難な状態(2012年度収入:支出とともに約3400米ドル)にあり、当該建設費用を捻出することができない。そのため、草の根無償資金協力による支援の要請に至った。
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