3月25日、雲南省において、平成25年度草の根・人間の安全保障無償資金協力案件「雲南省麻里坡県天保鎮分水嶺小学校学生宿舎建設計画」の贈与契約署名式が執り行われました。当館より堺瑞崇書記官が、中国側より李雁軍・中華人民共和国外交部扶貧弁公室副主任、銭二強・中華人民共和国外交部扶貧弁公室二等書記官、朱紅・麻栗坡県外援扶貧工作領導小組弁公室主任ほかが出席しました。
【案件詳細】
- 案件名:「雲南省麻里坡県天保鎮分水嶺小学校学生宿舎建設計画」
- 被供与団体:麻栗坡県外援扶貧工作領導小組弁公室
- 供与額:111,004ドル
- 案件概要:安全な学習環境を整備するため、危険建築物に指定されている現存の学生用宿舎(80㎡)を取り壊し、新たに学生用宿舎(3階建て、349㎡)を建設する。
- 裨益効果:本案件の実施により、分水嶺小学校の寄宿生147名の学習環境が改善される。
- 案件の社会的背景
①雲南省麻栗坡県は、省都・昆明から車で7時間のベトナム国境沿いに位置する。人口約27万8千人、うち少数民族は約11万3,000人(県全体の40.9%)。主要産業は農業で、主に米、トウモロコシ、大豆などを栽培している。県民の収入は都市部17,500元(2,883米ドル)、農村部4,471元(736米ドル)で、国家級貧困県に指定されている。
②同県の分水嶺小学校は、1964年に設立された学校である。建設から約50年が経過し、深刻な老朽化が進んでいる。特に学生用宿舎はD級建築物に指定される程老朽化が進んでおり、現在、生徒たちは危険な環境の中での生活を余儀なくされている。
③上記問題を解決するため、被供与団体は学生用宿舎の建て直しを計画したが、自力での資金捻出は財政上困難であるため、草の根無償資金協力による支援の要請に至った。
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