新型コロナウイルス感染症(北京市公共交通機関における感染症対策)
令和2年2月1日
【ポイント】
●北京市においても新型コロナウイルス関連の肺炎症例が発表されております。(2月1日12時現在で累計168例)
●感染症例がある地域において,不特定多数の人と密閉された空間(地下鉄やバス,駅の構内など含む)の中で接することはできる限り避けることが重要ですが,そのような場所に行く必要がある時は,必ずマスクを着用し,その後のうがいや手洗いなど,十分な感染予防に努めてください。
●北京市においても感染拡大防止のため,公共交通機関(駅,空港)等での検査・検疫が強化され,バスや鉄道などで一部営業停止,運休がなされています。(下記参照)
●公共交通機関利用時の体温検査において,発熱等の症状が発見された場合,隔離・医療機関への搬送等の措置が取られることがあるため,自身の健康管理にご注意ください。
●外務省は,1月31日に,湖北省全域(レベル3)を除く,その他中国全土の地域の感染症レベルを2(不要不急の渡航は止めてください)に引き上げました。感染がさらに拡大する可能性がありますので,引き続き最新情報を入手し,感染予防に努めてください。
【本文】
北京市公共交通機関の感染拡大防止対策などの状況
1 鉄道
- 北京の全ての鉄道の駅において,北京に到着した者に対し体温測定を実施。体温が37.3℃以下であれば駅から出ることができるが,異常が認められた乗客は隔離し,120又は999に救急ダイヤルにより医療機関へ搬送される。
- 2月1日からは,乗車券を購入する際に携帯電話番号の登録が必要。老人・未成年等で電話不所持は監督者・連絡の取れる親族の番号,外国人は電子メールアドレスを登録する。
- 中国鉄路北京局の発表によると,北京・天津周辺の鉄道の一部路線が2020年1月28日~2月26日までの間,臨時に運休(運休の詳細は以下リンク参照)。既に購入された切符については,乗車予定日当日を含め30日以内であれば,キャンセルにより全額返金される。
2 都市交通(地下鉄・市内公共バス)
地下鉄
- 1月31日より,北京の軌道交通全線で駅への入構時にサーモグラフィ・システムや携帯式測定器等を用いて乗客の体温測定を実施。異常が認められた乗客は隔離し,120又は999に救急ダイヤルにより医療機関へ搬送される。
- 通常営業中は,地下鉄の各車両で少なくとも4回の消毒を行い,出入口,エスカレーター,トイレ等の公共設備も3回消毒,安全検査設備も一時間に1回消毒を行う。
市内公共バス
- 全ての車両の換気を行い,一日二回以上消毒を行う。重要な地点では消毒の専門員を配置。バスの誘導員は常時マスク着用することとしている。発熱等の疑わしい症状が発見された場合は,直ちに営業を停止し,医療機関へ向かう。
- 公共バスの営業の性質上,現在乗客に対する体温測定は実施していない。
3 航空
- 北京首都空港,大興空港共に検疫を強化。大興空港では,1月23日より空港に入る旅客のカメラ式測定器を用いての体温測定を,同30日から空港から出る旅客の体温測定を開始。体温が規定を超えた場合は,医療スタッフが再度体温測定を行う。
4 長距離バス
- 1月26日より長距離路線バス,観光チャーターバスの北京への出入境を停止している。また,1月28日より,北京から河北省に出る公共バスを停止している。
5 高速道路
- 北京に入る各高速道路に設けた検査所において,車の乗員は体温を測定され,発熱等の症状があれば,直ちに医師の検査を行い,感染が疑われたら,隔離を行い,発熱外来の医療機関に送られて,スクリーニング検査を行う。
- サービスエリアの店舗は営業しているが,セルフサービスレストランは営業を停止している。
(参考1)外務省ホームページ:中国における新型コロナウイルスの発生(一部地域の感染症危険レベルの引き上げ)
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo_2020T016.html
(参考2)厚生労働省ホームページ:新型コロナウイルス感染症について
(問い合わせ先)
○在中国日本国大使館(領事部)
領事部・直通電話: (国番号86)-(0)10-6532-5964(09:00~17:30)
上記以外の時間の電話番号:010-8531-9800