自衛隊記念日レセプションの開催(2022年10月25日)
令和4年10月26日
10月25日、駐中国日本大使公邸において、自衛隊創立68周年記念日レセプションを開催し、中国人民解放軍、中国外交部、各国大使、武官団等から多数の皆様の御列席を賜りました。
駐中国日本大使公邸の日本庭園での紅葉観賞、生け花デモンストレーション、お茶のお点前など、様々な形で日本文化を楽しんでいただきました。
今回のレセプションでは、日中両国の国交正常化以来50年間の歩みを振り返る記念パネルが展示されるとともに、垂大使が写真家として撮影した日本の風景写真も展示されました。
垂大使は、レセプションの挨拶の中で、日中両国の間に困難や対立があればあるほど、あらゆるレベルで率直な対話と意思疎通を積み重ね、相互信頼を培い、「建設的かつ安定的な日中関係」を構築していくことが何よりも重要であることを強調しました。
垂大使による挨拶全文は以下のとおりです。
駐中国日本大使公邸の日本庭園での紅葉観賞、生け花デモンストレーション、お茶のお点前など、様々な形で日本文化を楽しんでいただきました。
今回のレセプションでは、日中両国の国交正常化以来50年間の歩みを振り返る記念パネルが展示されるとともに、垂大使が写真家として撮影した日本の風景写真も展示されました。
垂大使は、レセプションの挨拶の中で、日中両国の間に困難や対立があればあるほど、あらゆるレベルで率直な対話と意思疎通を積み重ね、相互信頼を培い、「建設的かつ安定的な日中関係」を構築していくことが何よりも重要であることを強調しました。
垂大使による挨拶全文は以下のとおりです。
本日は御多忙の中、自衛隊創立68周年記念日レセプションにお越しいただき、誠にありがとうございます。
先月29日、日中関係は、国交正常化50周年という大きな節目を迎えました。今から50年前、日中両国の指導者は、大局を捉える戦略的思考とリスクを恐れない政治的勇気によって、両国の政治体制や社会制度の違いを乗り越え、新たな日中関係をスタートさせました。
日中関係にとって、国交正常化以来の半世紀の歩みは、必ずしも常に順風満帆というわけではありませんでした。とりわけ近年、コロナウイルス感染症により、日中間の往来や交流が止まる中、対話と意思疎通の圧倒的な欠如により、日中関係は数々の困難と挑戦に直面しています。
しかしながら、日中両国は、引っ越しのできない隣国であり、いわば「永遠の隣人」であります。隣国である以上、両国の間に一定の摩擦や立場の違いがあるのは極めて正常なことであり、我々は、それ自体を恐れるべきではありません。むしろ、我々が恐れなければならないのは、日中間に対話や意思疎通がなくなることです。私は、両国の間に困難や対立があればあるほど、あらゆるレベルで率直な対話と意思疎通を積み重ね、相互信頼を培い、「建設的かつ安定的な日中関係」を構築していくことが何よりも重要であると考えます。
この点、新型コロナウイルス感染症がいまだ収まりを見せず、国境を跨ぐ往来や交流が引き続き困難な状況においても、日中防衛当局間での対話や意思疎通が着実に行われていることは、大変意義深いことであります。
本年6月のシャングリラ会合では、コロナ禍で初めて対面による日中防衛大臣会談が行われ、引き続き日中防衛当局間において対話や交流を推進していくことで一致しました。また、日中防衛当局間の「海空連絡メカニズム」の下での「ホットライン」の開設に向けた調整も着実に進展していることを歓迎いたします。
御来賓の皆様、
本日は、各国の軍を代表して多くの駐在武官にお越しいただいておりますが、コロナ禍において、皆様や皆様の同僚の方々は、それぞれの任地において、感染拡大への対応や予防に、危険を顧みることなく挑んでこられました。世界各国の軍関係者の崇高なる勇気と尊い献身に、改めて敬意と感謝を申し上げます。
最後になりますが、御来賓の皆様方の日本国民及び日本大使館に対する日頃の友情に感謝申し上げるとともに、本日のレセプションが、皆様にとりまして、自衛隊をより身近に感じ、日本との絆を一層感じられる、またとない機会となることを心より祈念し、私の挨拶とさせていただきます。
先月29日、日中関係は、国交正常化50周年という大きな節目を迎えました。今から50年前、日中両国の指導者は、大局を捉える戦略的思考とリスクを恐れない政治的勇気によって、両国の政治体制や社会制度の違いを乗り越え、新たな日中関係をスタートさせました。
日中関係にとって、国交正常化以来の半世紀の歩みは、必ずしも常に順風満帆というわけではありませんでした。とりわけ近年、コロナウイルス感染症により、日中間の往来や交流が止まる中、対話と意思疎通の圧倒的な欠如により、日中関係は数々の困難と挑戦に直面しています。
しかしながら、日中両国は、引っ越しのできない隣国であり、いわば「永遠の隣人」であります。隣国である以上、両国の間に一定の摩擦や立場の違いがあるのは極めて正常なことであり、我々は、それ自体を恐れるべきではありません。むしろ、我々が恐れなければならないのは、日中間に対話や意思疎通がなくなることです。私は、両国の間に困難や対立があればあるほど、あらゆるレベルで率直な対話と意思疎通を積み重ね、相互信頼を培い、「建設的かつ安定的な日中関係」を構築していくことが何よりも重要であると考えます。
この点、新型コロナウイルス感染症がいまだ収まりを見せず、国境を跨ぐ往来や交流が引き続き困難な状況においても、日中防衛当局間での対話や意思疎通が着実に行われていることは、大変意義深いことであります。
本年6月のシャングリラ会合では、コロナ禍で初めて対面による日中防衛大臣会談が行われ、引き続き日中防衛当局間において対話や交流を推進していくことで一致しました。また、日中防衛当局間の「海空連絡メカニズム」の下での「ホットライン」の開設に向けた調整も着実に進展していることを歓迎いたします。
御来賓の皆様、
本日は、各国の軍を代表して多くの駐在武官にお越しいただいておりますが、コロナ禍において、皆様や皆様の同僚の方々は、それぞれの任地において、感染拡大への対応や予防に、危険を顧みることなく挑んでこられました。世界各国の軍関係者の崇高なる勇気と尊い献身に、改めて敬意と感謝を申し上げます。
最後になりますが、御来賓の皆様方の日本国民及び日本大使館に対する日頃の友情に感謝申し上げるとともに、本日のレセプションが、皆様にとりまして、自衛隊をより身近に感じ、日本との絆を一層感じられる、またとない機会となることを心より祈念し、私の挨拶とさせていただきます。