天皇誕生日祝賀レセプションの開催(2023年3月31日)

令和5年4月4日
天皇誕生日祝賀レセプションの開催(2023年3月31日)
天皇誕生日祝賀レセプションの開催(2023年3月31日)
天皇誕生日祝賀レセプションの開催(2023年3月31日)
天皇誕生日祝賀レセプションの開催(2023年3月31日)
天皇誕生日祝賀レセプションの開催(2023年3月31日)
3月31日、在中国日本国大使公邸において、天皇誕生日祝賀レセプションを開催しました。
 
日中平和友好条約締結45周年を迎える本年は、午前及び午後の二部構成でレセプションを執り行いました。
 
午前の部は、「魅力日本 櫻花开之时 Go! Go!」と題して、訪日旅行の促進に焦点を当てたイベントを開催しました。また、午後の部は、「桜を楽しむ会」と題し、日中両国のゲストや当地の外交団を桜が咲く大使公邸にお招きしました。
 
レセプションには、のべ約1,130名の招待客の皆様がお越しになり、北京日本調理師会の提供による「うちの郷土料理」(午前の部)、渡邉聡志・大使公邸料理人による寿司パフォーマンス(午後の部)、日系企業・地方自治体等によるブース出展、Miss Sakeによる日本酒セミナー、着物着付体験・撮影、阿波踊り、沖縄三線、マグロ解体ショー及び餅つき体験(午前の部)、茶道、剣道、柔道(午後の部)等の盛りだくさんの催し物をご用意し、様々な形で日本の食、文化、景観等を楽しんでいただきました。
 
垂秀夫大使は挨拶の中で、50年前の1973年に玉淵潭公園に植えられ、現在もなお美しい花を咲かせるオオヤマザクラを鑑賞したエピソードに言及しつつ、新たな50年においても、日中関係という美しい花を大切に守っていかなければならないという強い決意を述べました。

垂大使による挨拶全文は以下のとおりです。

 
天皇誕生日祝賀レセプションの開催(2023年3月31日)
御列席の皆様、こんにちは。
 
春爛漫、一年中で最も美しく楽しい季節を迎えています。公邸の桜も本日を待ちこがれていたかのように満開の姿を競いあっています。
本日は御多忙の中、天皇誕生日祝賀レセプションにお越しいただき、誠にありがとうございます。こうして皆さまをお迎えし、満開の桜の中でこの佳き祝賀の機会を持てたことをとても嬉しく思います。
 
さて、日本は本年、G7議長国及び安保理非常任理事国を務めています。ロシアのウクライナ侵攻を始め、国際社会は試練のときを迎えています。
一体どうすれば、世界に平和と繁栄を取り戻すことができるのか。本年の日本外交は、この根源的な課題に対する答えを導き出していく責任があります。世界が歴史の転換期を迎えつつある今、日本は「法の支配」に基づく自由で開かれた国際秩序を守るために、ウクライナに対する支援を含め、積極的な役割を果たしていく覚悟です。
 
御列席の皆様、
 
先日、私は桜で有名な玉淵潭公園に赴き、ある特別なサクラを鑑賞してきました。
1972年、国交正常化を成し遂げた田中角栄首相は北海道の オオヤマザクラの苗木1000本を中国に贈りました。その苗木は 冬の間は天壇公園で仮植され、その一部の180本が1973年に玉淵潭公園に植えられました。今年がまさに50年目に当たります。
 
そのオオヤマザクラは日中関係の長年の風雪を経て、今や2本だけとなっていました。しかし、老木となったその2本のオオヤマザクラは今でも美しい花を咲かせ50年の歴史を色あせることなくとどめていました。
気候や土壌の違いを乗り越え、オオヤマザクラが玉淵潭公園に根付くまでに、何代にもわたる公園の庭師が払った努力は並大抵のものではなかったと思います。その日、私はオオヤマザクラを長年守ってこられた公園に対し、深甚なる感謝と敬意を示して帰路につきました。
 
御列席の皆様、
 
昨年、日中関係は、国交正常化50周年を迎え、本年より新たな50年の第一歩を踏み出しております。論語に「五十にして天命を知る」とあります。しかしながら、日中関係は50年の苦節を経ても、未だその天命が何たるかも分からぬまま漂流しつつあります。
 
これまで日中関係の花は人的往来と経済関係という2本の木から咲いてきました。今その2本の木が倒れるのではないかと案じています。
我々としては、立場や主張が異なったとしても、何としてもこの 日中関係を守り、再度美しい花を咲かせていく必要があります。かつて周恩来総理は「小異を残して大同につく」と述べられました。私は、日中関係を守っていくことこそが「大同」であると強く信じています。
 
最後に、天皇陛下のお誕生日をお祝いし、御列席のすべての 皆様の御多幸を祈念し、また、心ある者同士で日中関係を守っていくことを強く望みながら、私の挨拶とさせていただきます。
 
御清聴、ありがとうございました。
 
■ブース出展に協力いただいた企業、自治体等
JAL、ANA、スプリングジャパン、ホテルニューオータニ、東急ホテル、Ctrip、日本政府観光局(JNTO)、
朝日ビール、キリン、サントリー、宝酒造、北京丘比食品有限公司、ゼンショー、堂島ロール、井村屋、北京豊優国際商貿有限公司、資生堂中国、
神戸市、天津市、北九州市、大連市、新潟市、静岡県、徳島県、熊本県、沖縄県、自治体国際化協会(CLAIR)