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財新「新世紀週刊」インタビュー仮訳

 

危機に際して任命された木寺昌人氏

(13.01.28)

 

 

財新:危機に際して任命を受けた在中国日本国大使として、最も主要な使命は何か。
木寺大使:東京を離れる前に、大変な時期に大使に就任したと多くの友人に言われた。当時私も北京に来た後は容易ではないと考えた。北京に来た後、多くの中国の方たちと会って、やはり私の仕事は容易ではないと思っている。しかし、日中は隣国であり、日中国交正常化から40年が過ぎ、日中の間には非常に広く、深い関係がある。したがって、私の主要任務は、日中友好関係の拡大と深化にあり、全力を尽くすつもりである。

 

財新:「島を争う」問題で日中の意見は異なる。今度の事態悪化を防ぐために両国はどのような措置を採る必要があるか。
木寺大使:日中関係は厳しい時期にあるが、私としても政治的関係を改善するための努力をしたい。ただ、ここで必要なのは抑制することだと思う。日本はこの件の平和的処理を希望している。これは政府のハイレベルから何度も表明している。日本側から事態をエスカレートさせることは断じてないことを明確に申し上げたい。

 

財新:靖国神社参拝などに関する安倍総理の一連の発言は、大使の仕事に悪い影響を及ぼさないか。
木寺大使:第二次大戦後、日本は平和愛好国家として、一貫してアジアの平和と繁栄に大きく貢献してきた。これは日本国民の支持を得た国是であり、今後も変わりはない。アジア太平洋地域で責任ある民主主義国家として、日本は今後も引き続き地域の平和と繁栄に貢献する。よって、この点について、全く心配する必要はない。いずれにせよ、メディアの報道だけで判断や批判をすべきではなく、安倍内閣が今後どのような政策を採るか、よく観察してほしい。

 

財新:木寺大使は外務省の「チャイナスクール」の出身ではないが、無償資金協力、モンゴル、カンボジア、タイ、アフリカなどの地域で仕事をされた。これらの仕事を通じて、中国にどのような印象を持ったか、日中関係をどのように位置づけておられるか。
木寺大使:外務省に入省してから、自分の当初の想像よりずっとたくさんのことを経験してきたが、これは自分にとっては幸せなことである。21年前、ちょうど日中国交正常化20周年の記念すべき時に、自分は外務省中国課の首席事務官を務めた。当時、中国は国際社会で多くの困難に直面していたが、日本は新たに中国向けの円借款とエネルギー借款を開始し、こうした取り組みを通じて中国の改革開放を積極的に後押しした。それ以降、中国経済は目覚ましい発展を遂げ、当時と比べ、中国及び日中関係には大きな変化があった。
 日中両国のGDP総額は世界全体の20%近くあり、日中両国はそれぞれ世界第3位と第2位の経済大国である。日中関係は両国にとって最も重要な二国間関係の一つであるだけでなく、アジアや世界の平和と安定、発展に厳粛な責任を担っている。よって両国は戦略的互恵関係の大局に立って、ともに地域と世界の平和と安定、発展を推進すべきである。

 

財新:日中は久しくハイレベルの対話を行っていないが、両国指導者はいつ会談する見込みがあるか。
木寺大使:現在、自民党と連立政権を組んでいる公明党の山口代表が訪問中であるが、日本国大使として、日中間でのハイレベルでの交流が双方向でできるだけ早く実現することを希望している。安倍総理の訪中だけでなく、中国側の指導者が日本を訪問できることを望む。このために自分は努力していくが、中国側もともに努力して頂きたい。日中は隣国であり、両国間のハイレベルの交流は不可欠である。

 

財新:日中の経済関係について、日本企業は未だ失った市場を取り戻す状況になっていない。木寺大使は日中の経済関係を更に深くし、協力の分野を広げることは両国国民の利益と言われた。これは、どのような趣旨か。
木寺大使:日中の政治関係が困難にあるからといって、そのために日中の経済関係全体が冷えてしまっては、これは全く両国国民の利益にならない。日中双方は経済協力や交流を推進していくことが必要である。
日中間の相互依存関係は非常に密接であり、広範な分野で経済協力を拡大することができる。日中の経済協力は幅広い分野にわたるが、金融はその一つの例である。2011年末、日中首脳間で金融協力の促進に合意し、昨年6月に日本円と人民元の直接交換が開始され、取引額は拡大してきている。今後の市場規模の拡大により、取引コストの低下や決済リスクの低減が期待されている。また、現在進んでいる中国の金融自由化のプロセスにおいて、日中両国が協力して共にそれを推進していくことは、両国の利益になる。日本はアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の実現を希望しており、また環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)や日中韓自由貿易協定、東アジア地域の包括的経済連携(RCEP)もアジア太平洋自由貿易圏の実現に寄与するものであり、それぞれ同じゴールに至る一つの道筋である。日中両国は、今年もこれらのFTA交渉を進めていくことで一致しており、交渉の加速を期待している。
 また、環境保護協力の分野について、日本はこれまで中国でより多くの人が環境分野への関心を持つことを希望してきたし、中国の環境保護に関する措置の進展に協力してきた。例えば、日本政府の無償資金援助によって1996年に日中友好環境保全センターが開所し、同センターは、環境分野の調査研究、人材育成等を行っている。円借款を利用した「北京市環境整備事業」は、石炭に替えて天然ガスを利用した熱電供給設備の導入を実施し、北京の大気改善に貢献している。他にも、日本の小渕元首相の名前から取って「小渕基金」と呼ばれている日中緑化交流は、これまで12年間で約5.3万haの植林地を造成した。また、中国政府から国家友誼賞等の表彰を受けた高見邦雄氏は、山西省大同市で20年に渡って植林を中心とする環境保護活動等を実施してきた。こうした日本の民間によるボランティアの植樹活動は、中国各地で展開されている。日本人もかつて深刻な環境問題を克服してきており、日本の経験や技術は中国のためになる。今後も官民一体となって環境保護分野での協力を進めていきたい。
 環境保護分野に限らず、多くの日本企業は、中国が必要な新しい技術を持っている。多くの中国の専門家が指摘しているとおり、日本企業と中国企業の協力は、中国企業の発展に有益である。中国で登記した日系企業は中国企業とも言え、これらの企業と関連企業では1000万人以上の中国国民が働いており、これらの企業の製品は、中国製品である。また、日系企業は中国の多くの分野で社会貢献活動を行っており、孤児院、障害者施設、老人ホームなどへの人的・物的支援などを行っている

 

財新:日中国民の互いに対する感情は悪いが、この局面をどう打開するか。
木寺大使:現在、中国人の日本に対する印象は悪化し、日本国民の中国に対する印象も悪化した。しかし、日中両国は国民感情改善のために多くの措置を採ることができる。これは、両国が中長期的に取り組むべき課題である。政治、経済、文化等各分野での意思疎通と交流を強化することが重要である。相手の国のありのままの状況を理解するために、お互いの観光客を増やすことも有効な方法の一つであると思う。昨年秋以降、お互いに相手国を訪問する観光客が減少したことは、残念である。しかし、日中両国はともに豊富な観光資源を有しており、観光客の数を元に戻し、更に増やしていくよう努力することが重要である。
 また、次の世代を担う青少年の交流を積極的に進める必要がある。1986年、私は中華全国青年連合会の招へいで初めて訪中し、日本側団長を務めた。訪問した各地で大変歓迎していただいたことは、今でも良い思い出となっている。こうした相互訪問のプログラムは、ずっと続いてきているが、前回の安倍内閣の時に、日本政府は「東アジア青少年大交流計画」を立ち上げ、中国との間では、2007年から2011年までの5年間で、約2万人の青少年交流を実施した。昨年からは、東日本大震災の被災地を訪問見学してもらう「キズナ・プロジェクト」を実施してきており、中国の青少年約1千2百名が訪日している。これらは、外務省による招へいプログラムであるが、民間においても、中国に進出している日本企業会員からなる中国日本商会が寄付金を募り、10回の訪日団で約300名の大学生を日本に招へいしている。私が紹介したこれらの交流プログラムは、日本の官民が実施している青少年交流の一部分であり、実際には多くの政府部門、団体、個別の企業が日中間の青少年交流に積極的に取り組んでいる。こうした交流を通じて、お互いに相手国の積極的なイメージが伝わるよう努力している。
 最後に、メディアの果たす役割は重要である。日中のメディアが悪いニュースばかりを報道していれば、国民感情の改善は難しい。メディアには、両国の積極的な面も多く報道して欲しいし、メディアの方々には是非協力していただきたい。初めて日本に来た中国人が街で軍服を着た日本人を見なかったと驚いたという話を聞いたことがある。日本には各国の若者に人気のある音楽やマンガ等のポップ・カルチャーもあり、中国の観光客には、ありのままの日本を体験して欲しい。これも国民感情を改善する最も良い方法の一つである。中国の観光客には、次の旅行は是非日本を選択していただきたい。

 


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