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「第7回10+3メディア協力フォーラム」 和田次席スピーチ原稿


2014年12月16日

 

 

1.ご列席の皆様、まず、本フォーラムにお招きいただき、日本の考え方についてお話する機会を得られたことに感謝を申し上げたいと思います。本日は、第一に、アジア地域に対する日本の基本的な考え方と取組、第二に、中国の対アジア外交についての期待、第三に、アジアのメディアが果たす役割についての期待、の3点について、お話をさせていただきたいと思います。


2.一点目は、日本のこの地域に対する基本的な考え方と取組についてです。多くの新興国が位置するアジア地域は、豊富な人材に支えられ、引き続き高い成長率を誇っており、「世界の成長センター」として世界経済をけん引し、その存在感を増大させています。また、域内の経済関係は非常に密接で、相互依存が進んでいます。近年では、日本主導による投資を原動力に、この地域全体にまたがる緊密なサプライチェーンが成立しており、地域の発展の大きな活力となっております。今後、中間層の拡充により購買力の更なる飛躍的な向上や膨大なインフラ需要が見込まれ、これが国際社会に更なる機会をもたらすことにもなります。豊かで安定したアジア地域の実現は、平和で繁栄した日本の実現のためにも非常に重要であります。


3.このような中、日本としては、アジア地域の内外のパートナーとの信頼・協力関係を強化することで、地域の平和と繁栄のために積極的な役割を果たしていく方針です。二国間の協力強化に加えて、日中韓等の三国間の対話の枠組み、日・ASEAN、ASEAN+3、EAS、ASEAN地域フォーラム(ARF)、アジア太平洋経済協力(APEC)などの様々な多国間の枠組みを積極的に活用しています。先月中国が主催したAPECは大成功でありました。改めてここにお祝いの意を申し上げたいと思います。特に、その機会に日中首脳会談が行われ、日中両国政府は、両国関係改善に向けて、大きな一歩を踏み出しました。これは、日中二カ国のみならず、世界に向けて発せられた前向きなメッセージです。日中関係は、近年、対話と協力が停滞していましたが、今後は様々なレベルで一つ一つ対話と協力を着実に進め、具体的成果をあげていきたい、そのための努力を続けていきたいと思っています。


4.また、日本は、ASEANが地域協力の中心となることが東アジア全体の安定と繁栄のために極めて重要であると認識しています。地域協力における日・ASEAN関係を重視し、ASEANの統合に向け協力しています。


5.さて、本日のフォーラムのテーマは、「21世紀の海上シルクロード」です。中国が提唱する「21世紀の海上シルクロード」について、我々としてその詳細な内容は承知しておりません。しかし、日本はかつてシルクロードの東端に位置した国であり、シルクロードを通して中国から、また更にその西側から多くの文化を学び、発展した長い歴史を持ちます。現在でも、多くの日本国民がシロクロードに対して浪漫と愛着を感じています。そのため、日本は、中国が提唱するシルクロードと名を持つイニシアティブに対し多大な関心を有しています。


6.我々は、「21世紀の海上シルクロード」は連結性の強化をその主要な内容にする構想だと理解しております。アジアにおける連結性強化に関しては、日本は長くその支援に携わってきました。2010年にASEAN首脳会議において、連結性マスタープランが採択されたことも踏まえ、物理的連結性、制度的連結性、人と人との連結性、の3つの強化に取り組んでいます。南シナ海とインド洋を結ぶメコン地域の「陸の回廊」の支援、そして、港湾整備、港湾周辺産業開発、エネルギー、ICT整備等の連結性整備を行う「海の回廊」の支援を行ってきています。また、国境をまたぐ人・物資の運搬がスムーズに流れるための物流円滑化支援を始めとするASEAN全域のソフトインフラ整備の支援をしています。


7.さらに、様々な経済連携のネットワークを通じて、モノ、カネ、ヒト、サービスなど、貿易及び投資の流れを一層進め、日本経済の再生につなげ、ASEAN諸国とともに繁栄するとの観点から、我が国は、究極的な目標であるFTAAPの実現に向けて、TPP、RCEP、日中韓FTA等を推進し、アジア太平洋地域における高いレベルの貿易・投資ルール作りを主導していきたいと考えています。


8.次に二点目として、中国の対アジア外交に対する私の期待を簡単に述べさせていただきたいと思います。先月末、中央外事工作会議が開催され、習近平主席がスピーチをされました。今回のスピーチは、中国が大国になったこと、そしてそれに相応しい責任をもった外交政策を展開すべきことへの自覚が、至るところに現れていると感じます。その中で、我々は、習主席が、平和、発展、協力、ウィンウィンの旗を高く掲げ、平和発展をしっかり堅持する旨を述べられたことに注目しております。さらに、習主席は、改めて、「義利感」を正しく適切に堅持すること、そして「親・誠・恵・容」の周辺外交理念に言及されました。私は、これを、国益と国際正義との適切なバランスを目指し、大国の度量をもって、信用を軸とする、ウィンウィンの友好関係を築く趣旨と理解します。


9.中国の平和的、安定的発展はアジアの平和と繁栄にとって極めて重要です。我々は、先ほど触れた習主席の発言が、中国外交の上にしっかりと具体化されていくことを期待しています。中国は、益々大きくなるその力を、アジアと国際社会のために、建設的な形で活用していって欲しい。我々はそう期待しています。


10.最後に、三点目として、メディアがこの地域で果たす役割、またアジアのメディアに対する私の期待について申し上げたいと思います。今や毎日のように、この活力溢れるアジアから、世界に向けてニュースが発信されています。一方で、日本を含む我々アジアのメディアの国際的な発信力、影響力については、まだ改善の余地があるように思います。今後、アジアのメディアが欧米のメディアに互して、世界に良質なニュースを届けていくために我々は何をすべきか、今回の「10+3メディア協力フォーラム」で、この点についても有意義な意見交換が行われることを期待しています。


11.本日のフォーラムには、経験豊富な多くの記者の皆様が参加されていますので、具体的な議論は専門家にお任せするとして、私として、アジアのメディアに期待することは、第一に「事実を正確に報道すること」、第二に「地域の事情、問題の背景についての深い洞察に基づいた分析や批判、建設的な提言を提示すること」、第三に、「多言語、特に英語での発信を増やす等により、多くの世界の読者、視聴者に伝えるためのツールを持つこと」であります。そして、多様な各国の事情により、メディアもそれぞれ自国の事情を反映することは当然ですが、やはり国際世論に影響力を持つメディアには、グローバルな視点と説得力が期待されるものと思います。


12.では、我々政府は何をすべきでしょうか。政府が色々口出しをすると、かえってメディアの自由な議論、自律的発展を妨げる恐れがあります。したがって、そうした制約を十分踏まえたうえで、メディアが健全で、活発な活動を行っていくために、情報提供等、記者の皆様の要望に応じて側面的支援を行っていくことが重要だと思います。日本大使館としても、記者の皆様の声を真摯に受け止め、努力を続けたいと思います。

 

13.最後に、毎年本フォーラムを主催されている人民日報及び中国側関係者の皆様、そして会議に参加されている各国の記者の皆様に心からの敬意と感謝を申し上げ、私のスピーチを終わらせていただきます。ご静聴ありがとうございました。

 

 


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