【日本国大使館からのお願い】中国に渡航・滞在する方は『パスポートのコピー』の御準備を!

平成30年8月24日
中国に渡航,又は長期滞在をする方々には,さまざま御注意いただくべき点がありますが,最近,特に御注意いただきたいのは,主に北京市内の公安分局出入境管理大隊が「护照报失证明(=パスポート紛失証明)」の申請手続きに際して『パスポートのコピー』を求めることがある点です。

下記内容を御参考の上,中国渡航前にはパスポートを「コピーした紙」と共に,パスポート情報をスマートフォン等で撮影し保存した「データ」を御持参の上渡航するようお願いします。
 

「パスポートが無い」のに「そのパスポートのコピーが必要」!?

(1)中国国内でパスポートを紛失,又は盗難被害に遭うなど,パスポートを所持していない状態となる邦人旅行者や,中国に長期滞在中の日本人の方が増えています。
 
(2)北京市内において,このような事態になった場合,まずは,市内の派出所で「报案证明(=事案発生証明)」を発行してもらいます。
 
(3)上記(2)の後は,公安局の各分局に行き「护照报失证明(=パスポート紛失証明)」を申請することになりますが,以下のとおり,その場合の必要書類には『パスポートのコピー』が含まれています。
【出入境管理局が必要とする資料】
写真、报案证明、パスポートのコピー、臨時宿泊登記
 
(4)紛失したパスポートのコピーは,あらかじめ準備をしていない限り用意できない書類であり,上述4点の資料を用意できない場合,公安分局出入境管理大隊側は「护照报失证明」の申請を受理しないとしており,極めて困難な状況になります。
 

中国渡航には「パスポートのコピー」も必要不可欠な書類

(1)パスポートを紛失等した場合に備え,パスポート冊子の人定事項頁(※顔写真や名前が記載されているページ)のコピーを事前に御用意ください。
 
(2)また万一に備えて,スマートフォン等でもパスポートの人定事項頁を撮影し,データ保存の上渡航・滞在願います。
 
(3)既に交付済みのパスポートのコピーを在外公館側が用意することは困難です。御自分のパスポートのコピーは必ず御自身で御用意くださるよう,重ねてお願い申し上げます。
 

パスポートの紛失等に備えての注意事項

(1)パスポートの情報を以下の二通りの形式で御持参ください。

  • 「コピー」(紙媒体のもの)
  • 「画像データ」(スマートフォン等の写真データのもの)
 

(2)パスポート情報の保管場所に御注意ください。

パスポートの「原本」と「コピー」,「画像データ」のそれぞれは一纏めにすることなく,別々の場所で保管するよう御配慮願います。
 

(3)パスポート「原本」の管理は厳格に努めてください。

昨今,パスポート紛失の主原因として報告されているのは,航空機やタクシーの座席付近での置き忘れです。特に長時間搭乗する航空機内では目の前にあるシートポケットに「原本」を納めたまま置き忘れる事案が増えています。必ず御自身が所持・携行できる保管方法を御検討ください。

 

(4)中国でパスポートを紛失等しますと,帰国予定日が大幅に遅れることとなります。

中国出国に際しては,入国記録(=パスポート上にある中国入国印)をもって出国が認められます。右記録のあるパスポートを紛失等し,入国記録が確認できなければ中国の出国が許可されない事態となります。右状況を改善するためには「出国ビザ」の取得が不可欠となりますが,中国入国記録の確認手続きに時間を要し,出国ビザ取得までにはおおむね一週間程度の時間がかかります。
 

(5)中国渡航では,平時以上にパスポートの管理に腐心するようお願いします。

 

パスポート紛失等した場合の主な手続きの流れ(手続き順)

(1)「报案证明(=事案発生証明)」(申請場所:北京市各区を管轄する公安局派出所)

(2)「护照报失证明(=パスポート紛失証明)」(申請場所:报案证明を発行した派出所を管轄する公安分局出入境管理大隊)

(3)「帰国のための渡航書」(申請場所:在中国日本国大使館)

(4)「出国ビザ」(申請場所:北京市公安局出入境管理局)